有名人のコラム

関ジャニ∞・丸山隆平『まずは自分が楽しんでみよう』笑いが人生を豊かに

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いつも明るく元気で周りを笑わせる関ジャニ∞の丸山さんが、心がけていることは?

ムードメーカーといわれるほど明るい、関ジャニ∞の丸山隆平さん。それは、本当に楽しんで、心の底から笑っているからだそうです。

しかし、若いころにはヘンに気合が入ってしまったり、自分の評価が気になったり、いろいろ苦労されてきたようですが、今はそのままの自分を受け入れることができるようになったようです。

そのような丸山さんの心の成長が、自身のコラムで書かれていますのでご紹介します。

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誰かと笑いあえるだけで、いつのまにか心構えを向いている

「明るく元気なムードメーカー役」

そう言っていただくことがよくあります。実は、これ、小学生のときの通信簿に書かれたこととまったく同じ。通信簿には、「落ち着きがない」とも書かれていましたが(笑)。

楽しい気分は自然に伝わる

ムードメーカーというと、自分が率先して笑いを振りまく人というイメージですが、意識してやっているわけじゃないんです。

楽屋なんかでメンバーが全員揃っていると、うれしくなって自然にテンションが上がってしまうだけ。勝手にヘンな歌を創作してみたり、しょうもないギャグを言ってみたり。それを見て、「またマルがアホなことしてるで」ってみんなが笑ってくれるのが幸せなんです。

そもそも意識して誰かを「喜ばせよう」としたってうまくいきません。何をされたらうれしいかは、人それぞれ違う。良かれと思ってやったことが裏目に出て、逆に傷つけてしまうこともあるかもしれません。

だから、無理に「笑ってもらおう」「元気づけよう」とするんじゃなく、自然体でいい。自分が楽しい気分でいれば、その空気が周りに伝わるんじゃないかなって思っています。

自然体がいいのは、仕事でも同じ。ヘンに意識して頑張りすぎると、失敗することが多い気がします。

いい例が昔の僕。グループ結成当初、ジャンケンでリーダーを任されたことがあったんです。でも、「しっかりせな」って肩に力が入って空回りばかり。「声出していこーぜ!」なんて妙に張り切って、うっとうしがられたり(笑)。背伸びして自分のキャラクターにないことをしても、人の心には響かないんですね。

当時は、ジャニーズの先輩たちが憧れであり目標でした。SMAPさんやKinkiKidsさんみたいになりたい・・・・。でも、いくら真似したって、同じにはなれないんです。

笑いのセンスひとつとっても、スマートで洗練されている先輩たちと比べて、僕らは、下世話っていうか泥臭い。

だけど、そんな僕だからこそ、自分たちにしかできないパフォーマンスや伝え方があるんじゃないか。無理してカッコつけるんじゃなく、ありのままの等身大でいいんだってことを少しずつ学んでいきました。

今はメンバー全員、ホンマ自然体。僕らが笑っているときは、心の底から楽しいんです。

作り笑い?ない、ない(笑)。メンバー七人のうち六人は笑ってるのに、一人だけシラーッとしてること、ありますもん。でも、それはそのときの感情に正直なだけで、イヤな気持ちにはならない。それが関ジャニ∞です。

ただ、等身大の自分を認めるって、なかなか難しい。まだ関ジャニ∞が結成される前のジャニーズJr.の頃ですが、僕、人の評価が気になってネットで自分のことを検索していた時期があったんです。

当時、ファンの方からいただいた手紙には、「頑張ってください」「応援しています」とうれしい言葉がたくさん書いてありました。だからすごく楽しかったんです。

それなのに、どこかで自分に自信がなかたんでしょうね。「ホンマはどう思われてるんやろ?」って気になって、ついネットを見ちゃう。そうすると、もちろんいいことも書いてるけど、悪口ばかり目に入ってくるんです。恥ずかしいけれど、勝手に検索しておいて、勝手に疑心暗鬼に陥ってしまった。

ファンの方と会っても、「今は笑顔だけど、心の中では俺のこと嫌いなんちゃうか?」って不安でビクビクするようになって、舞台に上がるのも怖くなってしまったんです。

みんなに好かれなくてもいい

グループを結成して一年目くらいまでは、自分に自信がもてませんでした。それがパフォーマンスにも表れていたんでしょうね。よく怒られました。「もっと集中しろ!」と。

だけど、その頃の僕って、怒られると、どうしていいかわからなくなって、ヘラヘラ笑っていたんです。当然、「本当にわかってるのか?」ってさらに怒られますよね。

多分、笑うことで自分の不安や自信のなさをごまかそうとしていたんだと思います。本当は嫌われたくない、認められたい。でも、プレッシャーに耐えられなくて、作り笑いで逃げていたんです。

そんなときです。メンバーの村上くんがこんな一言を言ってくれました。

「みんなに好かれる必要なんてないと思うで。自分がよけいしんどくなるだけやから。それに、みんなに好かれるなんて、まずありえへんし」って。その言葉に救われました。

結局、僕は「人に好かれるにはどうしたらいいか?」って、そればかり考えていた。だけど、いくら考えたって答えはないんです。

ないものを追い求めるより、自分の力を出し切って、自分で自分に納得しよう。そう決めたら心がスッとラクになりました。それから、少しずつ自信が芽生えてきました。

心の故郷を持つ

関ジャニ∞は、よく応援ソングを歌っています。でも、お話ししたように「応援してあげよう」なんて構えたら、上から目線だし生意気です。周りを変えるんじゃなく、まず自分が元気でいることを大切にしています。

僕の場合、元気をキープする秘訣は、故郷に帰ることかな。僕、出身は京都なんです。

東京に出てきたのは、メンバーのなかでもいちばん遅くて二十六歳のとき。親が一人暮らしを許してくれなかったのも理由ですが、「関西に育ててもらった関ジャニ∞なのに、東京に住むのは裏切りちゃうか」と、ヘンな意地を張っていたからなんです。

一足先に東京に引っ越したメンバーが、「東京へ帰る」という言い方をすると、「えっ、帰る場所は関西やろ」と内心カチンときたり(笑)。だけど、今は、関ジャニ∞としてきちんとは発信できていれば、どこに住んでいてもいいと思っています。

それに、東京に出てきたことで、逆に故郷の良さを実感できるようになったんです。

最近、時間ができるとよく行くのは、京都の大原にある宝泉院というお寺です。静かに流れる時間のなかでボーッとしてるだけで、本来の自分に戻れるっていうのかな。気持ちが落ち着くんです。そういう時間があるから、「さあ、また頑張ろう」とエネルギーをチャージできている気がします。

人間だから、ときには落ち込むこと、悩むこともあります。でも、そんなときも、心を癒してくれるような場所を一つ持っておくのはおすすめです。自分に笑顔が戻れば、大抵のことは乗り越えられる。笑顔って柔らかいけれど、案外、強い味方なんですよね。

関ジャニ∞・丸山隆平

1983年、京都府生まれ。2004年、関ジャニ∞として「浪速いろは節」でデビュー。音楽活動を中心に、テレビ・映画・舞台など多方面で活躍中。15年からは「サンデープラス」(MBS)のメインキャスターを務める。

出典:PHP平成28年8月10日号

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