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果物に種がない理由・種なしフルーツはどうやって作られるのか?

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ぶどう、バナナ、パイナップルなどの果物に種がない理由とは?

最近の果物には、種がある果物と、種がない果物がありますね。

例えば、ブドウなどは種があると面倒くさいと思ってしまうことはありませんか?しかし、実際に種がないと、なぜ種がない果物ができるのか不思議に思ったことはありませんか?

普通は、種がなければ、植物は増えていきませんよね?

そこでここでは、種がない果物が存在する理由と、種無しフルーツが作られる工程をご紹介します。

この記事は
・ブドウに種がない理由
・バナナ、柿、みかんなどに種がない理由
について書いています。
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ブドウに種がない理由

ぶどうはもともと種があるのですが、消費者が食べづらいので種をなくす方法が考えられました。

それはジベレリンという成長ホルモンを使用する方法です。

スーパーなどでよく見られるデラウエアのように、粒の小さい品種は、ほとんどがジベレリン処理が行われているため、種はありません。

しかし、この方法がすべての品種に利用できるわけではなく、種なしにすると本来の味が落ちてしまうなど、種なし処理できないぶどうもあります。(巨峰などには種がありますよね。)

また、ジベレリン処理は開花の前後に房をジベレリンの薬剤に浸す作業を行うため、手間がかかるので労力の面でできない農家もあります。

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バナナに種がない理由

種のあるバナナも存在する!

バナナにも、もともとは種がありましたが、今、ふつうに食べているバナナには種がありません。

しかし、バナナを輪切りにしてよく見ると、中心部に小さな黒い点があります。実はこれがバナナの種のなごりで、まだ野生のものだった大昔には立派に存在していました。

しかも、その種は堅く、アズキ粒ほどの大きさで、ぎっしり詰まっていました。

現在でもフィリピンやマレーシアあたりでは野生の「種ありバナナ」が残っていて、現地の人は食べているということです。

種無しバナナは遺伝子の突然変異が原因

バナナの遺伝子に突然変異が起こり、偶然の産物として種のないバナナが生まれたのです。

しかし、人間にとって種なしバナナは食べる部分が多く、たいへん都合がよかったので、大事に育てられました。

遺伝子の突然変異によりできた種なしバナナは、染色体の数が、種ありバナナとは異なっています。

種ありバナナの染色体の数が2本ずつ対になっている二倍体であるのに対し、種なしバナナは染色体の数が3本ずつになっている三倍体です。

種無しバナナが増える理由

種のないバナナは、茎の根っこの脇から出てくる新芽を使って、次の代のバナナを育てます。

まず、新芽の中からよい芽だけを選んで2か月ほど苗を育てます。

つぎに、大きな畑に植えかえて6か月ほどたつと、赤紫色の花がつきますが、やがてこの花の苞という部分が1枚ずつめくれて、バナナの実が顔を出します。

さらに3か月ほどたって、ひとつひとつの実が十分に育つと収穫することができます。

また、スイカやビワにも種のない物がありますが、これらもバナナと同じように、染色体が2本ではなく、遺伝子が変わり3本の染色体でできています。それらは、子供(種)がないため子孫は残せず、この代で終わりです。

参考:バナナ大学

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柿に種がない理由

果物は、ふつうおしべから花粉が出て、めしべに受粉して、実が大きくなります。

しかし、柿の中でも受粉しなくても実が大きくなる品種があります。これを単為結果といいます。

例えば平核無(ひらたねなし)や刀根早生(とねわせ)という品種です。

6~7月ごろは小さな種のようなものがありますが、しだいに消えてしまいます。ただし、冷夏の年などには、小さな種がのこることがあります。

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みかんに種がない理由

果実は基本的に受粉すると種ができ、種があるおかげで果実が大きくなります。しかし果物の中にはちゃんと「受精」ができず、種ができないまま果実が成長するものがあります。

これを「単為結果(たんいけっか)」といいます。

温州みかんや柿の一部、いちじくがこのタイプで、単為結果でできた果実は、受粉していないので「種なし果実」になるのです。

しかし、甘夏やハッサクなどのは、種ができやすいみかんだそうです。

参考:果物ナビ

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パイナップルに種がない理由

一般(いっぱん)に食用として栽培されているパイナップル(スムース種・カイエン種)には、種ができませんが、種をつけるものもあります。

栽培には、優良なパイナップルの果実のとれる株から、えい芽(パイナップルの幹の下の方に果実を小さくしたように見える部分)のいぼを取りのぞいて植えつけるか、吸芽(=パイナップルの幹の下の方の葉っぱ状の部分)の生長したものを取って、それぞれ、乾燥させたものを苗として使います。

また、パイナップルは同じ株から何年も果実をくりかえし収穫することができますが、だんだん品質の良い果実がとれなくなってきますので、4年から5年で新しい苗に植えかえる必要があります。

みなさんが食べているパイナップルの果肉は果実ではなくて、肥大した花托(かたく)という部分です。

ほんとうの果実は表面のかたい鱗粉(りんぷん)で、でこぼこして松かさ状になっている部分が果実です。

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ぶどう、バナナ、パイナップルなどの果物に種がない理由まとめ

ここでは、果物に種がない理由をご説明しました。

ブドウに種がない理由は、ジベレリンという成長ホルモンを使用しているからです。

バナナ、スイカ、ビワなどに種がない理由は、種のある遺伝子の染色体の数が2本ずつだったのに対し、染色体の数が3本ずつになったため、種なしの果物が誕生します。

柿に種がない理由は、柿は受粉しなくても実が大きくなるからです。

パイナップルに種がない理由は、人間が食べる部分が果実ではない為、そこに種があるとは気が付かないからですね。

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参考:農林水産省

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