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脂質とは?脂質異常症とは?ガイドラインや食事療法について

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3大栄養の一つである脂質とは?そして脂質異常症のガイドラインや気を付けるべき食事について

脂質は、たんぱく質や炭水化物と並ぶ3大栄養素の一つで、人間が生きていくうえで必要なエネルギーになる成分です。

脂質は水に溶けない物資て、体内では水分に次いで多くまれていますが、脂質の取り過ぎは肥満の原因になります。

ここでは、脂質異常症の食事療法についてと予防方法をご紹介します。

この記事は
・脂質とは?
・脂質異常症とは?
について書いています。
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脂質とは?

脂質は、生体成分のうち水に溶けない物質をいい、体内では水分の次に多く含まれています。炭水化物、たんぱく質と並ぶ、エネルギー産生栄養素のひとつです。

中性脂肪などの単純脂質、リン脂質やリポたんぱく質などの複合脂質、脂肪酸やコレステロールなどを含むステロイドなどの誘導脂質に大きく分けられます。

食物から体内に取り入れた脂質は、主に小腸で消化されます。脂質の種類ごとに複雑な過程を経て取り込まれ、効率の良いエネルギー源として使われるほか、あるいは細胞膜を構成する成分や、各種生理活性物質の原料となるなどさまざまな役割を果たしています。

余った脂質は、中性脂肪として体内に蓄えられますが、多く摂り過ぎれば肥満を招き、生活習慣病の原因となります。

脂質の取り過ぎは、太る原因です!

ナッツ類は特に脂質の多い食べ物です。100g当たり70gも脂質があります。また、脂身の多い肉類や、クリームやチーズなどの乳脂肪などの摂取にも気を付けてくださいね。

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脂質異常症とは?

脂質異常症

「脂質異常症」とは、血液中の脂質の濃度が基準の範囲にない状態です。

脂質異常症には、大きく分けて血液中の脂質濃度が基準の値よりも高い「高脂血症」と、基準の値より低い「低脂血症」があります。

また、原因別に分けると、原発性脂質異常症と他の疾患(肥満、糖尿病、腎疾患、内分泌疾患、肝疾患など)や薬剤使用に基づいて起こる続発性脂質異常症があります。

高脂血症

「高脂血症」は次の数値で表すことができます。

・LDLコレステロール140mg/dL以上、
・トリグリセライド150mg/dL以上、
・Non-HDLコレステロール170mg/dL以上

低脂血症

「低脂血症」は次の数値で表すことができます。

・総コレステロール120mg/dL未満、
・トリグリセライド30mg/dL未満、
・LDLコレステロール70mg/dL未満、
・HDLコレステロール40mg/dL未満

動脈硬化性疾患の危険因子となるのは、高脂血症と、低HDLコレステロール血症です。これらは遺伝素因、不適切な食事、運動不足、内臓脂肪型肥満などが原因となります。

では次に、脂質異常症を予防する為のガイドラインをご説明します。

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脂質異常症を予防するガイドラインや食事療法について

脂質異常症は、動脈硬化性疾患の危険因子になります。

脂質異常症の予防や治療の基本は、食生活をはじめとする生活習慣や運動不足のを改善することが大切です。

1. 体重を適正にする

脂質異常症(高脂血症でも、低脂血症でも)、まず体に溜まっている余計な脂肪を減らしましょう。

大人の場合、「身長(m)×身長(m)×22」を適正な体重(kg)の目安にし、太っている場合は、その体重に近づくように、エネルギーの摂取を調整することが大事です。

例えば、以下が適正な体重の目安ですので、ご自分の身長に合わせて目安の体重を計算してみてくださいネ。

①身長150㎝の場合、1.5x1.5x22=49.5㎏
②身長160㎝の場合、1.6x1.6x22=56.32㎏
③身長170㎝の場合、1.7x1.7x22=63.58㎏

2. 高LDLコレステロール血症の原因と対策

LDLコレステロールを血液中に溜めやすくする飽和脂肪酸や、工業的に作られたトランス脂肪酸の摂取量を減らし、不飽和脂肪酸を摂取するようにします。

食事からコレステロールを多く取り過ぎている人は、コレステロールの摂取を制限することも必要です。

また、積極的にコレステロールを体外へ排泄するために、食物繊維の摂取量を増やすことが役立ちます。

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3. 高トリグリセライド血症の原因と対策

トリグリセライドは肝臓で余分な糖質から合成されますので、この合成を抑えるために、糖質の摂取量を制限します。過剰なアルコールも、トリグリセライドの材料となります。

アルコール摂取制限は短期間で効果が現れるので、まずは禁酒か節酒をしましょう

一方、脂肪酸のうち、n-3系多価不飽和脂肪酸は肝臓でトリグリセライドを作りにくくするため、積極的に摂取するようにします。

n-3系多価不飽和脂肪酸は、調理油魚類から摂取することができます。

n-3系脂肪酸は不足すると皮膚炎などを生じます。一方、n-3系脂肪酸には生活習慣病の予防に役立つ様々な働きとして、血中の中性脂肪を下げたり、不整脈を予防したり、血液をさらさらにして動脈硬化を防いだりすることなどがわかってきています。

4. 高カイロミクロン血症の原因と対策

血液中の脂質を分解する酵素の働きが著しく悪く、空腹時トリグリセライド濃度が500mg/dL以上にもなる高カイロミクロン血症では、急性膵(すい)炎を予防するために、1日当たりの脂質摂取量を20g以下、あるいは総エネルギーの15%以下に制限します。中鎖脂肪酸の利用も有用です。

5. 脂質の酸化を防ぐ

血液中の脂質が多いと、その脂質が酸化変性をうけて動脈硬化を起こしやすい状況になります。

ビタミンC・ビタミンE・カロテノイド類やポリフェノール類などの酸化を防ぐ成分を積極的に摂取するようにすると効果的です。

こちらの記事では、酸化を防ぐ食べ物を詳しくご紹介しています。

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脂質とは?脂質異常症とは?ガイドラインや食事療法についてのまとめ

脂質は、3大栄養素の一つであり、水に溶けない物質を言います。

脂質は、バターや油、ナッツや肉類から主に摂取することができ、良質な脂質は、植物油や魚から摂取することができます。

しかし、脂質の取り過ぎによる余った脂質は、中性脂肪として体内に蓄えられ、多く摂り過ぎれば肥満を招き、生活習慣病の原因となります。

日常生活において、脂質の取りすぎに注意し、アルコールを控え、できるだけ食物繊維や抗酸化物質など脂肪の参加を防ぐ食事のなどを多くとるように心がけましょう。

参考:

厚生労働省e-ヘルスネット
グリコ
文部科学省:食品成分データベース

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