旬の食材には、その時期に必要な栄養素が沢山含まれています。
「旬(しゅん)」とは、ある特定の食材において、他の時期よりも新鮮で美味しく食べられる時期をいいますね。また旬の物はよく市場に出回るため値段も安価になりやすく、消費者にも嬉しい時期です。
最近は、四季の季節や土地に関係なく、いつでも色々な野菜や果物を食べることができます。
しかし、四季の旬の野菜は、旬ではない時期に同じ野菜を食べるより多くの栄養素を含んでいることをご存じですか?
ここでは、免疫力を高める為におすすめの、秋冬の食材をご紹介します。
・秋冬の旬の食材
・旬の食材の栄養価は高い
について書いています。
旬の野菜にはより多くの栄養素が含まれているという実験結果
辻村卓さんの「出回り期が長い食用植物のビタミンおよびミネラル含有量の通年成分変化」によると、一年を通して同じ野菜の栄養素を調べる実験が行われました。
例えば、ほうれん草などは店頭に一年中並んでいますが、出回り最盛期とそれ以外の時期では、栄養成分にはある程度の差があります。
実験は東京とその近郊の5店舗において毎月店頭でよく売れている品種、そしてより新鮮なほうれん草を1年間分析しました。
その結果の一部としてビタミンCを100g当たりで比較してみると、出回り期の12月では84mgあるのに対して、9月には17mgでした。
出回り期と比較して約5分の1の結果となっています。1年間を通しての平均値は43mgでした。
同じほうれん草を100g食べたとしてもその食べる時期によって、ビタミンC摂取量が変化することを示しています。
また、文部科学省の食品成分表において、ほうれん草(06267)のビタミンC含有量は、年間平均(35mg)の他に備考欄に冬採り(60mg)・夏採り(20mg)となっています。
ビタミンCは免疫力アップに効果的な食べ物ですので、風邪予防にもなり、秋冬にほうれん草を食べることはより効果があります。
また、ビタミンCを多く含む食材については、こちらの記事を参考にしてくださいね。
ビタミンCの食べ物ランキング・1日に必要な摂取量はどのくらい?
秋の旬の野菜(8月から10月)のおすすめ5品
秋(八月~十月)の旬の野菜といえば、銀杏(ぎんなん)・栗・ゴボウ・さつま芋・里芋・松茸などがあります。
それでは、秋にオススメの旬の食材とその栄養素をご紹介します。
くり
栗には、ビタミンCだけではなく、カリウムも多く含まれています。
栗は一個約20gから22g程度ですので、一日に数個食べるだけでも多くの栄養素を摂取することができます。
また、血圧を下げるなどの効果のあるカリウムにつきましては、こちらの記事を参考にしてくださいね。
カリウムとは?カリウムの多い食品は血圧低下、脳卒中予防になる!
ごぼう
ごぼうは、カロリーが少なく、食物繊維やカリウムくを多く含んでいます。
食物繊維は、腸内環境の改善などに役立ちます。
秋には栗などのナッツ類が豊富になる時期ですが、ナッツの食べすぎは便秘になることもありますので、ゴボウなどの食物繊維を含む食品の摂取に心掛けることが大事ですね。
くるみ
クルミは、かなり高カロリーの食材で、100g当たり674カロリーもあり、脂質も高くなっています。また、カリウム、マグネシウム、リンなどが多く含まれています。
マグネシウムは、心臓病,高脂血症の予防、糖尿病・血糖値の改善などがあり、また、生理前の体調不良をやわらげてくれる効果もあるようです。
また、リンはカルシウムやビタミンの吸収をサポートする役割などがあり、不足すると疲れやすくなったりします。
このように、クルミはかなり栄養素の高い食べ物ですので、秋冬にはおすすめの食材です。
さつまいも
さつまいもは、カリウムやビタミンCを多く含んでいますので、風邪の予防や免疫力アップには有効な食べ物です。
また、食物繊維を多く含んでいるため、便秘解消などには良いでしょう。
里芋
里芋は、サツマイモより多くのカリウムを含んでいますが、カロリーは半分以下です。
また、ぬるぬるした成分はムチンと呼び、動脈硬化の予防にもなります。
里芋は、カロリーが低いけれど満腹感が得られる食べ物ですので、ダイエット用に食べる方も多いようです。
冬の旬の野菜(11月から1月)おすすめ4品
冬(十一月~一月)の旬の野菜は、かぶ・小松菜・大根・長ネギ・白菜・ほうれん草・百合根などがあります。
それでは、冬にオススメの旬の食材とその栄養素をご紹介します。
かぶ
かぶは、11月から1月にかけて旬の野菜になります。
上記の表からも分かる通り、かぶの葉には根の部分よりも多くのビタミンCが含まれています。
かぶなどは、根だけを食べて葉の部分は捨ててしまいがちですが、冬には特に葉の部分を食べるようにした方が免疫力を高める効果がありますね。
小松菜
小松菜は、ビタミンCだけではなく、カルシウムを多く含んでいます。
緑黄色野菜のβカロテンも多く含まれていますので、抗酸化作用(老化防止)にもなる食べ物です。
春になると小松菜の菜の花が出てきますので、つぼみのまま収穫するとかなり栄養価の高い食べ物になりますね。
大根
大根は、かぶと同じ様に、葉の部分に一番多くビタミンCが含まれています。
大根の葉は、間引きの時期には柔らかく食べることができますので、間引いた大根の葉を食べることはおすすめです。
大根の根の部分が大きくなると、葉の部分を生で食べることはなかなか難しいですが、ゆでた葉でも根の倍のビタミンCを摂取することができますので、できるだけ大根の葉を捨てないで食べるように心掛けましょう。
白菜
白菜は、長崎白菜という種類の白菜は、βカロテンもビタミンCも豊富に含まれています。
しかし、葉が重なり合あって球の様になる結球葉の白菜には、それらの栄養素が多く含まれていません。
要するに、白い部分より緑の部分の多い白菜の方が、βカロテンやビタミンCが多く含まれているという事です。
βカロテンは、緑黄色野菜に含まれる抗酸化作用ですので、老化防止には有効的な成分です。抗酸化作用のある食品については、こちらをご覧ください。
抗酸化作用とは?抗酸化物質は免疫力アップと老化防止になる食物と成分
免疫力を高める方法は、四季の旬の食材を食べることのまとめ
この記事では、季節の旬の食材を食べることが、免疫力を高めるのには一番の近道だという事をご説明しました。
季節の野菜には沢山の栄養素が含まれていますので、その時期の物を食べることは、健康には一番効果的ですね。
スーパーマーケットでは、季節に関係なく色々な種類の野菜が並んでいますが、できるだけその季節の野菜を食べるように心掛けたいですね。
また、日本国内の産地直送の旬の野菜は、JAタウンやココノミの食材宅配サービスがおすすめです。
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また、スーパーでの野菜の値段が高いとき、野菜を安く買う方法の記事も、参考にしてみてくださいネ!