子供はアトピーが、高齢者は敏感肌・乾燥肌が治った!乳酸菌による腸内改善で改善率9割の理由!
アトピーは子供のころから始まり、何十年も苦しまれる方がいます。また、肌になかなか治らない湿疹ができたりすると不安になることもあると思います。
そこで、アトピーや皮膚炎というのは、腸内環境を改善して免疫力を正常化することで、肌の状況が改善されるという記事を読みましたので、ここで皆さんにもご紹介したいと思います。
こちらは、アレルギーや皮膚科専門医の林隆博さんによって書かれたものです。
アトピーは遺伝性が強く、片親だけでも5割、両親ともになら7割強の子が発生する
アトピーの症状や出る部位はさまざまで、患者に共通しているのは腸内環境の悪化
猛暑が続いた夏が終わり、朝や夜などは、だいぶ過ごしやすくなってきました。
秋はアトピー性皮膚炎(以下、アトピーと表記)が起こりやすい季節といわれています。夏の強い紫外線によって皮膚が傷めつけられ、肌が弱くなっているからです。これまでアトピーとは無縁だった子供たちにも発症する恐れがあるので、注意が必要です。
厚生労働省の統計によると、両親ともにアトピーの場合は75%、両親のどちらかがアトピーなら55%の確率で、子供にアトピーが発症(遺伝)します。両親ともにアトピーでない場合でも、21%の子供がアトピーを発症するのです。親にとっても、「自分はアトピーではないから子供は大丈夫」というわけにはいかないのです。
一口にアトピーといっても、その症状はさまざまです。代表的なものは以下の通りです。
- 紅斑(赤みのある湿疹)
- 丘疹(ブツブツした湿疹)
- 鱗屑(肌が乾燥し、魚のウロコの様にはがれた状態)
- 痂皮(出血してかさぶたができた状態)
- 苔癬化(皮膚が暑く硬くなった状態)
- 痒疹(硬いしこりがある状態)
紅斑と丘疹はジュクジュクとした滲出液(血管外に出る血液成分)が幹部から出る湿潤性の状態もあります。
これらのどの症状が出ても、アトピーです。アトピーは発症する部位が特定できないだけでなく、ほとんどの患者さんは先に上げた症状が複数重なって発症します。
アトピーを引き起こす最大の原因は腸内環境の乱れです。
人間の免疫力(体にとって異物であるウィルスや細菌などに対抗する能力)の主役である免疫細胞の50%以上は、腸内に存在するといわれています。免疫力を正しく働かせるためには、腸内環境を整えることが欠かせないのです。
アトピーの子供は腸内環境が顕著に悪化しているうえ、腸内細菌(善玉菌)がとても少ないことが分かっています。アトピーを発症した場合に大切なのは、腸内環境を整え、免疫力を正すことなのです。
私の研究では、一般的に腸内環境が乱れている乳児の場合、乳児湿疹と呼ばれる段階を経て、生後3か月からアトピーが発症します。その後、アトピーはゆっくり進行し、湿疹や痒みを伴いながら、生後1年6か月でアトピーの症状が完成するのです。
逆にいえば、生後3か月から1歳半までは、アトピーが発症する途中の段階といえます。
アトピーの子供の腸内環境はゆっくりと悪化するため初期に乳酸菌の摂取が必須
腸内環境は急激に変化することはなく、成長とともに時間をかけて悪化していきます。この期間に腸内環境を整え、適切なスキンケアを行うことで、アトピーの発症や悪化を防ぐことができるのです。
私は、アトピーの患者さんの腸内環境を整えて、免疫細胞を正しく働かせるため、1995年前後からアトピーの治療に乳酸菌(2007年に特許を取得)を使っています。その効果は劇的で、下の写真の様なアトピーの改善例を数えきれないほど確認しています。
アトピーの診断や治療は、専門医でも大変難しいものです。単なる皮膚の感染症をアトピーと誤診する医師も多く、間違った治療によってアトピーが発症する悲劇も少なくありません。
正しい診断と治療を受けるためにも、子供のアトピーはアレルギーを専門にする小児科のもとで診察を受けましょう。
乳酸菌による腸内環境の改善で、どんなアトピー体質も解消し乳児は9割以上、10代も劇的に改善する過剰に殺菌・滅菌された出産環境が赤ちゃんの腸内環境の悪化を招く
私が乳酸菌に注目するようになったのは、今から20年以上前。(注:このコラムは2011年に書かれているものですので、2020年からは30年以上前ということです。)静岡県藤枝市立総合病院に勤務していた時のことです。
当時私は、未熟児を預かるNICU(新生児集中治療室)の担当でした。未熟児は誕生直後から母親と離され、滅菌された保育器に入れられます。
ところが、徹底的に衛生に気を配っていた未熟児の多くが、数年後、アトピーに苦しんでいたのです。清潔な環境に置かれている未熟児になぜアトピーが高い確率で起こるのか、いつも不思議に思っていました。
その後、私は1990年に西焼津こどもクリニックを開業。当時は今以上に「ステロイド外用薬は悪い薬」という間違った考えが母親たちの間で広まり、ステロイド外用薬を使った治療への不信感が強い時代でした。そのような背景から、私は新しいアトピーの治療方法を探すようになったのです。
そこで思い出したのが、NICUでの出来事です。海外の文献を何か月間も調べた結果、「赤ちゃんのアトピーを招く原因の一つは、母から子へ受け渡される腸内細菌の不足」という新しい説を考えました。
私たち人間は、母親の胎内にいる時は無菌の状態です。赤ちゃんは出産時、母親の賛同を通りながら母親の便などにもふれ、初めて腸内細菌を母親から受け取ります。
ところが、現在の出産環境はどうでしょう。分娩室はもちろん、母親の体も過剰なまでに殺菌・消毒されています。赤ちゃんは、腸内細菌を母親から受け取らないまま生まれてくるのです。特に、誕生時に母親から受け取る腸内細菌は、その後の免疫力(体にとって異物であるウィルスや細菌などに対抗する能力)にとって大変重要なものです。
以上の理由から、現代の子供たちは生まれた時点から腸内細菌の数が少ないと、私は考えています。免疫細胞は腸内環境が整えられないと正しく働きません。特に、腸内環境の悪化が著しいアトピーの子供には、乳酸菌によって腸内環境を整えることが欠かせないのです。
アトピーが肌に現れる症状はさまざまですが、乳酸菌によって腸内環境が整えば、どんなアトピーでも予防できるほか、改善も期待できるのです。
そこで私は、アトピーを撃退するために有効な4種類の乳酸菌を高濃度で混ぜ合わせた美肌乳酸菌を開発しました。
著書:林隆博さん
1960年、大阪府生まれ。鳥取大学医学部卒業後、東京大学医学部付属病院小児科、静岡県藤枝市立総合病院小児科勤務を経て、1990年、西焼津こどもクリニックを開業。専門はアレルギー、皮膚科、発達心理学など。2007年、アトピーを予防する健康食品で特許を取得。静岡福祉大学講師として臨床医学の講義も行う。
出典は、『健康365』2011年November から引用しました。
敏感肌・乾燥肌のアトピーは乳酸菌による腸内環境の改善で治ることのまとめ
アトピー性皮膚炎を改善するには、腸内環境を整えることが欠かせないことが分かりました。そして、腸内環境を整える方法は、乳酸菌を摂取することです。
林さんのコラムでは、過剰な殺菌や消毒による免疫力の低下が指摘されています。
それは乳児だけではなく、今の時代、どこへ行っても殺菌と消毒、そしてマスクをして過ごす人が多くいます。社会全体がこのような状況になると、国民全員の免疫力の低下が起こることもあるかもしれません。
ですので、全てにおいて殺菌と消毒が良いわけではないと思われます。
以前に、俳優の風間トオルさんがテレビで話していましたが、幼いころには貧しく雑草なども食べて過ごしていたおかげで、大人になってからも免疫力が強くなり、清潔感の無いジャングルの中に行っても具合が悪くなることも無く過ごせたと言っていたのを思い出しました。
また、途上国へ行くとお腹を壊すことがありますが、その地の水を飲むことにとって、現代人の私たちの腸内環境にダメージになるからでしょう。
アトピーの改善のためだけでなく、普段から乳酸菌を摂取し、腸内環境を整えることが今の時代(コロナ禍の異常な殺菌と消毒)には特に大切なのかもしれませんね。
また、ハナビラタケには腸内環境を整える作用があるようです。